コラム

日本語教師の資格は難易度が高い?試験の合格率やおすすめの勉強法を公開

2023.04.28

資格取得

「日本語教師になるための資格はある?難易度が高い?」
「日本語教育能力検定試験の合格率は?」
「日本語教育能力検定試験に合格するためのおすすめの勉強方法は?」
日本語教師として働くことにおいて、このような疑問をお持ちの方も少なくないでしょう。
特に、留学生を受け入れることができる国内の法務省告示の日本語教育機関では、日本語教師としての一定の基準が求められます。

とはいえ、日本語教師として働くために何が必要なのかわからなくて、何から手をつけていいか迷ってしまうこともありますよね。

本記事では、法務省告示の日本語教育機関で働くために必要な条件、日本語教育能力検定試験の合格率やおすすめの勉強法について紹介いたします。
これから日本語教師を目指す人や、法務省告示の日本語教育機関で働きたい方におすすめです!

日本語教師として働くための資格や要件

2023年現在、日本語教師の国家資格はなく、民間資格としてのみ認定されています。
そのため、以下の要件を満たさずとも日本語教師を名乗ることはできますが、留学生を受け入れることができる法務省告示の日本語教育機関で働く場合には、以下のうちいずれかの条件を満たす必要があります。

  • ・日本語教師養成講座420時間カリキュラムを受講し修了する。
  • ・日本語教育能力検定試験に合格する。
  • ・大学または大学院において「日本語教育に関する教育課程」を主専攻(45単位)または副専攻(26単位)し、卒業する。

<関連記事>日本語教師になるにはどうすればいい?必要な条件や方法を解説
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日本語教師養成講座420時間カリキュラムを受講し修了する

文化庁届出受理420時間カリキュラムの講座を修了することで、法務省告示の日本語教育機関で働くことができます。
420時間の中には教壇実習などの実践的な科目が含まれるため、日本語教育現場で求められる現場対応力が身につきます。
クラス制や通学授業がある講座なら、クラスメートと切磋琢磨しながら学べるのも大きな魅力です。
ただし、四年制大学を卒業していないと420時間カリキュラムの講座を修了しても、法務省告示の日本語教育機関で働く資格としては認められませんので注意しましょう。

ルネサンス日本語学院では、東京、名古屋、大阪で日本語教師養成講座を開講しております。
この機会にぜひ、詳細をご覧ください。(リンク:https://www.rn-ac.jp/entry/seikyu/

日本語教育能力検定試験に合格する

420時間カリキュラムを学ぶ時間を確保するのが難しい、という方には日本語教育能力検定試験に挑戦するのがおすすめです。
日本語教育能力検定試験は、「日本語教員となるために学習している者、日本語教員として教育に携わっている者を対象として、日本語 教育の実践につながる体系的な知識が基礎的な水準に達しているかどうか、状況に応じてそれらの知識を 関連づけ多様な現場に対応する能力が基礎的な水準に達しているかどうかを検定することを目的とする。」試験です。(参考:JEES 日本語教育能力検定試験ホーム
しっかりと対策をすれば、独学で合格を目指すことも可能です。
日本語教育能力検定試験の概要や、合格者数などについては、こちらの記事に詳細をまとめています。
ぜひ、こちらの記事もあわせてご覧ください。

<関連記事>【2023年度版】日本語教育能力検定試験の合格点・合格率の傾向を徹底解説
<関連記事> 日本語教師の基礎知識

大学または大学院において「日本語教育に関する教育課程」を主専攻(45単位)または副専攻(26単位)し、卒業する

大学にて「日本語教育に関する(副)専攻プログラム」を修了すれば、日本語教師として就職する際、教育機関の採用段階や給与面で優遇されることもあります。

日本語教育能力検定試験の難易度

日本語教育能力検定試験の難易度は高く、合格には相応の勉強量が必要です。
その理由としてよく言われているのが、「出題範囲が広く、網羅的な勉強が必要であること」や、「試験に不合格だった場合、来年度まで受験の機会がないこと」です。

日本語教育能力検定試験の合格率

先ほど日本語教育能力検定試験の難易度は高いとお伝えしましたが、実際の合格率はどのぐらいなのでしょうか。
公益財団法人日本国際教育支援協会によると、受験者数、合格者数、合格率は以下のように推移しています。

実施年度 受験者数 合格者数 合格率
2022年度(令和4年度) 7,054 2,182 31.0%
2021年度(令和3年度) 8,269 2,465 29.8%
2020年度(令和2年度) 9,033 2,613 28.9%

例年、合格率は20%後半~30%前半台ですが、ここ数年は上昇傾向にあることがわかります。

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日本語教育能力検定試験の合格率や合格点について詳しく知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。

<関連記事> 【2023年度版】日本語教育能力検定試験の合格点・合格率の傾向を徹底解説

日本語教育能力検定試験はなぜ難易度が高いのか?

先ほども少しお伝えしましたが、日本語教育能力検定試験の難易度が高い理由として、以下の点が挙げられます。

  1. 理由① 出題範囲が広く、かなりの学習量が必要とされるため
  2. 理由➁ 受験のチャンスが限られているため

それぞれ細かく見ていきましょう。

理由①出題範囲が広く、かなりの学習量が必要とされるため

日本語教育能力検定試験の出題範囲は、日本語教育の基礎内容から国際文化コミュニケーション論にいたるまで、幅広い内容から出題されます。
そのため、テキスト内容を単純にインプットするだけでなく、自分の言葉で説明することができるぐらい理解を深めておく必要があります。

問題集や過去問を活用して出題傾向を掴み、出題頻度が高い問題形式を重点的に学習したり、自分の苦手分野を克服したり、計画的に対策していくことが重要です。

理由➁ 受験のチャンスが限られているため

日本語教育能力検定試験は、今のところ毎年10月に実施されています。そのため、1年目の受験で不合格だった場合、次の受験機会が翌年の10月になってしまいます。この点から、モチベーションを保つのが難しいとも言われています。
限られたチャンスで合格するためには、やはり計画的に学習を進めていくことが重要です。
自分で学習管理をする自信がない・・・という方は、通信講座を利用するのもおすすめです。

ルネサンス日本語学院では、日本語教育能力検定試験対策講座でサポートをしております。
気になる方は、ぜひこちらをご覧ください。(リンク:https://www.rn-ac.jp/entry/seikyu/

日本語教育能力検定試験合格を目指す勉強方法

ここまでは、日本語教育能力検定試験の難易度が高いと言われている理由についてお話してきましたが、こちらでは、日本語教育能力検定試験の合格を目指す際に効果的な勉強方法をご紹介します。

  1. 勉強方法①過去問を解く
  2. 勉強方法➁苦手分野の把握と克服
  3. 勉強方法③対策講座を受講する

それぞれどんなことをしたら良いのか、詳しく見ていきましょう。

勉強方法①過去問を解く

長く続いている日本語教育能力検定試験では、過去問を活用した勉強が非常に効果的です。
過去問を何年分も繰り返し解いていくことで、まず試験の出題傾向が把握できるようになります。
出題傾向が見えることで、試験日までの少ない期間の中で、どの部分を意識的に学習したらよいかわかるようになってきます。

勉強方法➁苦手分野の把握と克服

日本語教育能力検定試験に合格するためには、テキストの内容をただ記憶するだけでなく、それらの知識が定着しているか問題集や過去問を解いて確かめることが重要です。
問題集や過去問を繰り返し解いていると、おのずと自分の苦手分野が見えてきます。苦手分野を把握することで、今後の学習計画が立てやすくなり、効率的に試験勉強を行うことができます。

勉強方法③対策講座を受講する

自分で勉強時間を管理したり、自ら勉強の環境を整えることが難しかったりする場合には、対策講座の受講を検討しましょう。
対策講座では試験合格に必要な学習量をもとに、計画的に学習を進めるためのカリキュラムが構築されているため、自分で学習サイクルを管理することが難しい場合でも、学習時間を確保しやすくなります。
また、自分と同じように試験合格を目指す仲間と出会うことで、モチベーションも向上していきます。
最近では映像授業を取り入れている対策講座も多く、ルネサンス日本語学院の日本語教育能力検定試験対策講座でも、オンラインライブ型の授業を行っています。

<関連記事>日本語教師は独学で目指せる?必要な資格やおすすめの本

日本語教育能力検定試験の難易度は高い

日本語教師として法務省告示の日本語教育機関で働くためには、日本語教師養成講座420時間カリキュラム修了するか、日本語教育能力検定試験合格するか、大学または大学院において「日本語教育に関する教育課程」を主専攻(45単位)または副専攻(26単位)で学び、卒業するかのいずれかをクリアしなくてはなりません。
日本語教師として働く際に、必要な条件を把握し、着実に準備を進めていきましょう。

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