コラム

日本語教師になるにはどうすればいい?必要な条件や方法を解説

2023.04.06

授業の風景

「日本語教師になる方法は?」「日本語教師に向いている人は?」
日本語は世界でも随一の難しさを誇ると言われておりますが、進学や就職のため、日本の文化が好きだからなど、日本語を学習する目的は様々です。
本記事では、日本語教師になる方法や必要資格、日本語教師に向いている人の特徴を詳しく紹介していきます。
日本語を身につけたい方に日本語を教える「日本語教師」を目指している方は必見です。

日本語教師とは

日本語教師とは、日本語を母語としない人に日本語を教える仕事です。
義務教育で習う国語や、高校で習う現代文を教えるのとは異なります。
また、日本語教師という仕事は日本語を教えるということ以外にも、「日本の文化や 慣習」を伝えるという役割があります。 日本の文化や慣習を通して、日本語学習の効果を高めたり、日本への興味をより深めてもらったりすることができるからです。
日本語教師として活躍するには、学習者個々人の熟達 度や知識に合わせた学習計画を立てる力も求められるのです。

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日本語教師になるための条件

日本語教師の職場は、日本語学校だけではありません。 大学の留学生別科や、在日大使館なども就職先になります。
資格がない人でも、ボランティアやオンライン上で日本語を教えることができる場合もあります。
しかし、法務省告示校である日本語学校で教員として勤務する場合は、後述の3つの条件のいずれかをクリアする必要があります。
また、2023年現在、日本語教師は国家資格化の動きもあるため、そちらもチェックしておきましょう 。

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日本語教師になるために教員免許は必要?

実は、日本語教師といっても、小中学校の教師のような公的な免許は存在しません。しかし、国外含め所属する教育機関によっては教員免許が必要です。小学校で教える場合は小学校の教員免許が、中学校であれば中学校の教員免許が必要になってきます。 海外でも同様です。
また、制度上は高卒でも日本語教師になることができますが、やはり教育機関によっては学士(4年制大学卒業)以上の学位取得を採用条件としている場合もあります。

日本語教師になるための3つの方法

さて、ではここから、いよいよ日本語教師になるための方法を紹介していきます。
日本語教師の有資格者として働くためには、法務省告示基準で認められた以下の3つのルートのうち、1つをクリアしている必要があります。

  • ①日本語教師養成講座420時間カリキュラムを受講し修了する。
  • ②日本語教育能力検定試験に合格する。
  • ③大学または大学院において「日本語教育に関する教育課程」を主専攻(45単位)または副専攻(26単位)し、卒業する。

それぞれ丁寧に解説していきます。

方法①日本語教師養成講座420時間カリキュラムを受講し修了する

1つ目は「日本語教師養成講座」を修了するルートです。
「日本語教師養成講座」とは、文化庁が 認定する420時間の講座で、受講すれば日本語教育に特化した知識を身につけられます。 平均的な受講費用は約50万〜60万円で、 受講期間は教育機関によって異なりますが、およそ半年から1年間が一般的です。
また、講座自体は学歴問わず受講することができますが、日本語教師養成講座の修了だけで日本語学校に就職したい場合、前提 として4年制大学の卒業が応募条件となっています。
くわえて、文化庁が届出を受理している日本語教師養成講座の大半が通学制となっているため、受講者の生活スタイルによっては、少しハードなスケジュールを強いられることがあります。

しかし、なかにはビデオチャット機能を授業に採用したオンライン講座や、webからコンテンツを視聴する通信制講座を導入している教育機関もあります。通信制講座の場合はスクーリングが必要なケースもありますので、 受講形態についてはよく調べておくのがよいでしょう。

なお、同じ通学制の教育機関でも午前と午後のフルタイム制を選択できるところもあり、フルタイム制であれば3ヶ月程度の短期で修了が可能です。 自分のライフスタイルに合った受講形態を選択しましょう。
もちろん、修了するときは日本語教師として必要な素養が得られたときですが、就職活動のフォローなど修了後のサポートをしてくれる教育機関も存在します。アフターフォロー制度なども含めて調査が必要です。
ルネサンス日本語学院の日本語教師養成講座(eラーニング)では、手厚い就職サポートを行っています。

方法②日本語教育能力検定試験に合格する

2つ目のルートは「日本語教育能力検定試験」の合格です。
「日本語教育能力検定試験」とは、公益財団法人日本国際教育支援協会が例年10月に実施している試験で、日本語教員となるために学習している方、日本語教育に携わっている方に必要とされる基礎的な知識・能力を検定することを目的としており、大学における日本語教育の副専攻修了課程に 当たる知識を問われます。
受講要件に年齢や学歴などの縛りは一切ありませんが、合格率は25~30%と比較的難易度の高い試験でもあります。

日本語教育能力検定試験の出題範囲は全部で以下の5つです。日本語教育に関する幅広い知識や能力が求められます。

  • ・社会・文化・地域
  • ・言語と社会
  • ・言語と心理
  • ・言語と教育
  • ・言語一般

受験料は17,000円で、日本語教師養成講座よりも安価です。
受験会場のある地域は東京や愛知、大阪を含め7ヶ所ですが、最新情報は公式HPJEES 日本語教育能力検定試験ホームをご確認ください。
教育機関によっては、日本語教師養成講座の修了と日本語教育能力検定試験合格の2つを応募条件として求められることもありますので、ダブルで取得しておくことがおすすめです。
ルネサンス日本語学院では、日本語教師養成講座と日本語教育能力検定試験の両方の取得を目指せるお得なWコースパックをご用意しています。

<関連記事> 【2023年度版】日本語教育能力検定試験の合格点・合格率の傾向を徹底解説

方法③大学または大学院において「日本語教育に関する教育課程」を主専攻(45単位)または副専攻(26単位)し、卒業する

先ほどの「方法➁日本語教育能力検定試験に合格する」では「大学における日本語教育の副専攻修了課程に 当たる知識を問われる」とお話しました。 つまり逆を返せば、大学にて「日本語教育に関する(副)専攻プログラム」を修了すれば、日本語教育能力検定試験に合格したのと同等の知識量と見なされます。
大学で日本語教育を履修するこの方法は、 学士の学位にくわえて、ほかの一般教養科目の知識まで身につけられます。

学士の学位は日本語教師にとって必須というわけではありません。
しかし、日本語教師として就職する際、教育機関によっては4年制大学の卒業を応募要項に入れているところも多いため取っておいて損はないでしょう。
採用段階だけでなく、給与が上がるなど待遇面でも有利でしょう。

日本語教師になるための自分に合ったルートを探そう

いかがでしたか。日本語教師になる方法や条件、必要資格がわかっていただけたかと思います。
日本語教師の有資格者として働くためには、法務省告示基準で認められた以下の3つのルートがありました。
1つ目は、420時間の講座を通学あるいはオンラインの形で受講する日本語教師養成講座。 教育機関やコースによって受講スタイルのバリエーションを豊富に選べ、社会人でも働きながら日本語教師に近づけます。
2つ目は、17,000円で受験できる日本語教育能力検定試験。 なんといっても安価で、かつ必要時間は勉強時間と試験日だけであるため、費用面が心配な方や多忙な方でも安心です。ルネサンス日本語学院の日本語教育能力検定試験対策講座を受講し、一緒に合格を目指しましょう。
3つ目は大学で日本語教育を履修する方法です。 最低でも4年かかること、学費が決して安くないことは痛いですが、そのメリットも莫大です。就職の際は圧倒的に有利です。

どのルートが自分に合っているのか、よく比較検討してみてください。
今回の記事が日本語教師を目指すあなたの一助になれれば幸いです。

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