コラム

日本語教育能力検定試験に合格するために必要な勉強時間

2023.09.21

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「日本語教育能力検定試験の勉強時間は?」
「日本語教育能力検定試験の勉強方法を知りたい」
「勉強を効率よく進めるために押さえたいポイントは?」

昨今、外国人に日本語を教える職の需要は高まっています。
本記事では、日本語教育能力検定試験の勉強時間について解説していきます。
日本語教師が国家資格へ移行することも決定しました。
不安や悩みを抱えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

日本語教育能力検定試験とは?

日本語教育能力検定試験は公益財団法人日本国際教育支援協会実施の試験で、日本語教員となるために学習している者、日本語教員として教育に携わっている者を対象として、日本語教育の実践につながる体系的な知識が基礎的な水準に達しているかどうか、状況に応じてそれらの知識を関連付け多様な現場に対応する能力が基礎的な水準に達しているかどうかを検定することを目的としています。
(参考:JEES 日本語教育能力検定試験ホーム

日本語教育に関する基礎的知識から、異文化理解、そしてコミュニケーション論まで、日本語教育において必要な能力を問う内容が出題され、合格することで日本語教育を行うために必要な能力が備わっているかを証明することができます。
今年は10月22日(日)に実施されますが、来年以降実施されるかどうかは2023年9月時点では未定です。

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日本語教育能力検定試験に合格するために必要な勉強時間

合格するためには日本語の教育に関する知識・技能をしっかりと学習し、習得することが必要です。
勉強時間は、個々人の日本語教育に対する知識や技能レベル、勉強スタイルによって異なるため一概にはいえませんが、基本的には十分な勉強時間を確保することが重要です。
具体的には、数か月から1年程度、毎日数時間ずつ継続的に勉強を続けることで、十分な知識・技術を習得することができるでしょう。

以上のように、日本語教育能力検定試験に合格するためには、しっかりとした勉強計画と意欲的な学習態度が必要です。
ただし、試験勉強に取れる時間や勉強方法は、個人の条件(独学・講座受講)により異なることもあり、自分の生活に合わせて無理のない学習計画を立てることが求められるでしょう。

勉強方法

日本語教育能力検定試験に合格するために必要な勉強時間がわかったところで、ここからは、実際に日本語教育能力検定試験の勉強をする方法について解説していきます。

来年(2024年)以降、日本語教育能力検定試験が実施されるかどうかについて、2023年9月時点ではわかりませんが、以下の3つのパターンが一般的な学習方法です。

  • ・独学
  • ・対面講座
  • ・通信講座

それぞれ確認していきましょう。

独学

1つ目は独学です。独学は、自分自身で問題を解決するために自己主導的な学習ができる人、独自の興味や好奇心を持って探究することができる人などが向いています。

ここからは、さらに独学で日本語教育能力検定試験を勉強するうえでのメリットとデメリットについて深掘りしていきます。

メリット

日本語教育能力検定試験の勉強方法として独学を選ぶ場合のメリットとしては、自分のペースで学習できること、そして自分の弱点に集中的に取り組むことができることが挙げられます。
また、自己管理能力を身につけることができるため、集中力や粘り強さが身につくことで、試験本番でも冷静に対応することができるでしょう。

デメリット

指導者からの適切なアドバイスが得られないことがデメリットとなるでしょう。
また、誤った学習方法・学習内容を身につけてしまった場合、間違いを修正するためにも時間がかかります。

対面講座

次に対面講座を受講するパターンです。対面講座の受講は人との関わりを重視している人、わからないことがあった際に直接聞ける環境を求めている人に向いています。

ここからは、さらに対面の講座受講で日本語教育能力検定試験を勉強するうえでのメリットとデメリットについて深掘りしていきます。

メリット

日本語教育能力検定試験対策として対面講座を受講するメリットは、専門的な知識を持った講師から直接指導を受けられることです。
また、講師が出題する過去問題や模擬試験を解いて実践レベルの勉強を行えるため、自分の実力を把握できます。
予め決められた期間で効率的に勉強を進めることができるため、仕事や家庭などの都合で自習に時間を割くことが難しい人にとっては、大変有益であるといえます。

デメリット

日本語教育能力検定試験の勉強方法のひとつである対面講座にはデメリットもあります。
講師によっては、受講者に合わせた指導を行わず、自分の教育経験をもとにした指導をすることがあります。たとえ指導内容が自分に合わなかった場合でも、すでに支払った受講料は返金されない場合が多く、転校した場合は追加費用が発生することもあります。
また、受講場所へのアクセスがしにくかったり、時間的にも合わなかったりする可能性があります。

通信講座

最後に通信講座を受講するパターンを見ていきましょう。
通信講座の受講は、自己管理能力が高い人や時間や場所に縛られずに自分のペースで学びたい人などが向いています。

ここからは、さらに通信の講座受講で日本語教育能力検定試験を勉強するうえでのメリットとデメリットについて深掘りしていきます。

メリット

通信講座のメリットは、自宅で学習できるという点にあります。
具体的には、通学場所が自宅から遠方にあったり、通学する学校が提供する学習時間と自分の学習できる時間が合わなかったりといったことが起きません。特に仕事をしながら学ぶ場合は、学習時間が仕事を終えてからや休みの日となるため、平日の学習コースでは学ぶことができない場合が多くなります。
自分の都合に合わせて、自宅を中心に勉強することができるという点が最大のメリットと言えるでしょう。

デメリット

学習の進め方やペースが個人によって異なるため、受講者が自己管理能力を持っていないと期限までに課題を終わらせることができず、受講料の無駄になることがあります。

勉強を効率よく進めるために押さえたいポイント

ここまで、日本語教育能力検定試験の勉強方法を解説してきました。
ここからは、勉強を効率よく進めるために押さえたいポイントを5つ紹介します。

  1. ポイント①試験の概要・全体像を最初に把握する
  2. ポイント②試験日から逆算したうえで具体的な学習計画を立てる
  3. ポイント③基礎知識を身につけてから問題に取り組む
  4. ポイント④問題集の解答時は時間を計測する
  5. ポイント⑤慣れてきたら苦手分野を重点的に対策する

それぞれ解説していきます。

ポイント①試験の概要・全体像を最初に把握する

日本語教育能力検定試験の試験勉強を効率よく進めるためには、最初に試験の概要・全体像を把握することが重要です。
試験の種類や内容、試験時間、合格基準、試験の難易度などを理解することで、勉強計画や対策を立てることができます。
また、試験の全体像を把握することで、効率的に各科目の学習に取り組むことができます。
自分はどの科目が苦手なのか、どの科目の点数を上げる必要があるのかを把握し、重点的に学習することで効率的に勉強が進められます。
さらに、試験の概要・全体像を把握することで、試験当日の心理的な負荷を軽減することができます。
試験の流れや出題形式をあらかじめ理解しておくことで、試験当日の緊張を和らげ、自信を持って受験することができます。

ポイント②試験日から逆算したうえで具体的な学習計画を立てる

日本語教育能力検定試験を受ける方は、試験日までの期間を逆算したうえで学習計画を立てることが大切です。
まず、試験日までの期間を確認し、取り組むべき科目やスキルを洗い出します。
そして、学習にかけられる時間などを考慮し、日々の学習範囲や進捗状況を具体的に記録します。
また、特定科目のどの部分を重点的に学習すべきか、点数が取れそうな問題、反対に点数が伸び悩みそうな部分はどこかなどを見極め、計画を立てます。
そして、進捗状況の確認や改善点の洗い出しなど、計画を管理する時間も設けて実施することが重要です。
このように、試験日から逆算して具体的な計画を立て、日々の学習を進めていくことで、効率的に勉強を進めることができます。

ポイント③基礎知識を身につけてから問題に取り組む

日本語教育能力検定試験では、文法や語彙などの基本的な知識が問われるため、試験勉強を効率よく進めるためには、基礎知識をしっかりと身につけることが大切です。
基礎知識を身につけることで、問題に対する理解が深まり、解答の精度が上がります。
また、基礎知識を身につけたうえで問題に取り組むことで、問題の意図を正確に理解することができるため、時間短縮にもつながります。
ただし、基礎知識のみに頼っていても試験対策ができているわけではありません。
試験形式や出題傾向、解答方法、タイムマネジメントなども重要なポイントなので、基礎知識とあわせて総合的な対策を行う必要があります。

ポイント④問題集の解答時は時間を計測する

日本語教育能力検定試験の勉強を効率よく進めるために押さえたいポイントのひとつとして「問題集の解答時は時間を計測する」ということが挙げられます。
時間を計測することによって、実際の試験同様の状況を再現することができます。それにくわえて、制限時間内に解答できるように、効率的に問題を解く方法を身につけられます。
また、どの問題で時間がかかったのかを確認することで、重点的に復習すべきポイントが明確になります。
重要なのは時間に追われて慌てふためかないことです。
初めての問題を解くときに時間制限を気にせずに解答できるように、繰り返し解答を行うことがポイントとなります。
時間内ですべての問題に解答できない場合は、解説書を読むなどして対策を考える必要があるでしょう。

ポイント⑤慣れてきたら苦手分野を重点的に対策する

試験問題を解くことに慣れてきたら、苦手分野を重点的に学習することは非常に重要です。
試験勉強を始めたばかりの時にはどの分野も苦手に感じることが多いため、初めのうちは全体的な勉強を進めることが大切です。
しかし、時間が経過し慣れてくるにつれ、どの分野が苦手なのかが分かってきたら、苦手分野の対策に重点を置く必要があります。
苦手分野を克服することで、自信を持って試験に臨むことができます。
そのためには、自分の苦手分野を把握し、徹底的に勉強し、理解を深めるよう心がけることが望ましいです。
自分の苦手分野を克服することで、試験勉強を効率的に進められるでしょう。

日本語教育能力検定試験は勉強時間をしっかりと

今回は、日本語教育能力検定試験の勉強時間について解説してきました。
日本語教育能力検定試験は独学でも合格を目指せますが、決して簡単というわけではありません。
勉強時間をしっかり確保し、計画的に学習を進め、万全の体制で試験当日を迎えましょう。

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