日本語教師養成コラム

特定一般教育訓練給付金を利用できるおすすめの資格を紹介

公開日:2026.09.02 更新日:2026.09.04

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監修者情報

松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

特定一般教育訓練給付金制度は、厚生労働大臣が指定する講座を受講・修了した際に、受講費用の40%(条件によっては50%)の給付を受けられる制度です。
再就職や転職につながるスキルの習得に活用できるものの、「どのような講座が対象となっているのかわからない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、特定一般教育訓練給付金の概要を解説したうえで、制度を利用して取得を目指せるおすすめの資格を紹介します。

教育訓練給付金制度とは

教育訓練給付金制度とは、厚生労働大臣が指定する講座を修了した際に、受講費用の一部がハローワークから支給される制度のことです。
働く人のスキルアップやキャリア形成を支援する制度で、在職中の方だけでなく、離職後1年以内の方も条件を満たせば利用可能です。

教育訓練給付金の対象となる講座は15,000以上あり、ひとつの資格・ジャンルだけでも講座の選択肢は無数にあります。
講座の内容は、IT・語学系のスキルを習得できるものから、国家資格の取得を目指せるものまで多岐にわたります。
対象講座は、厚生労働省の「教育訓練講座検索システム」で確認してみてください。

なお、教育訓練給付金は、講座の専門性に応じて以下の3種類に分けられます。

教育訓練給付金の種類

  • 一般教育訓練給付金
  • 特定一般教育訓練給付金
  • 専門実践教育訓練給付金

それぞれ給付率や対象講座が異なるため、まずは違いを理解しておくことが重要です。
以下では、特定一般教育訓練給付金の概要を説明したあと、一般教育訓練給付金や専門実践教育訓練給付金との違いについて解説します。

出典:「教育訓練給付金」(厚生労働省)

特定一般教育訓練給付金とは

特定一般教育訓練給付金制度は、早期の再就職やキャリア形成につながる専門的な知識・技能の習得を支援する制度です。
厚生労働大臣が指定する講座を修了した場合、受講費用の40%(上限20万円)が支給されます。

さらに、資格の種類にかかわらず、令和6年10月以降に受講を開始した場合は、一定の条件を満たすと追加の給付を受けることが可能です。
資格取得後、講座修了日の翌日から1年以内に雇用保険の被保険者として就職した場合、受講費用の10%(上限5万円)が支給されます。

一般教育訓練給付金・専門実践教育訓練給付金との違い

特定一般教育訓練給付金の概要を踏まえたところで、教育訓練給付金3種の概要を以下にまとめました。

3種類の教育訓練給付金の概要

給付金の種類 給付率 上限額 対象となる主な資格・試験
一般教育訓練給付金 20% 10万円
  • ITパスポート
  • 中小企業診断士試験
  • Microsoft Office Specialist 365
  • TOEIC
  • 医療事務技能審査試験
  • インテリアコーディネ―ター
特定一般教育訓練給付金 40%
(条件によっては50%)
20万円
(条件によっては25万円)
  • 登録日本語教員
  • 宅地建物取引士
  • 社会保険労務士
  • 介護福祉士
  • 自動車第一種・第二種免許(大型・中型)
専門実践教育訓練給付金 50%
(条件によっては80%※)
40万円
(条件によっては64万円)
  • キャリアコンサルタント
  • 調理師
  • 電気工事士
  • 自動車整備士

※専門実践教育訓練給付金制度では、資格取得後に雇用保険の被保険者として就職した場合や、受講開始前と比較して賃金が一定以上上がった場合に追加で給付を受けられる。

特定一般教育訓練給付金の特徴は、一般教育訓練給付金に比べて給付率が高く、再就職やキャリアアップに直結しやすい講座が多く指定されている点です。
受講期間も、専門実践教育訓練給付金では1〜3年程度に及ぶ講座が多い一方で、特定一般教育訓練給付金では数か月〜1年程度で修了できる講座が中心となっています。
そのため、特定一般教育訓練給付金は、「費用負担を抑えながら資格取得を目指したい」「実務に活かせるスキルをなるべく早く習得したい」という方に適した制度といえます。

特定一般教育訓練給付金を利用して取得を目指せるおすすめの資格

ここからは、特定一般教育訓練給付金を利用して取得を目指せるおすすめの資格を紹介します。

特定一般教育訓練給付金を利用して取得を目指せるおすすめの資格

  • 登録日本語教員
  • 宅地建物取引士
  • 社会保険労務士
  • 介護福祉士

登録日本語教員

登録日本語教員は、2024年に施行された「日本語教育機関認定法」に基づく国家資格です。
外国人労働者や留学生の増加に伴い、日本語教育の需要は年々高まっており、今後も活躍の場が広がる資格として注目されています。

登録日本語教員になるためには、日本語教員試験の基礎試験と応用試験に合格したうえで、登録実践研修機関による実践研修を修了する必要があります。
独学で試験合格を目指すことも可能ですが、専門講座を受講すれば、実践的な指導スキルを習得しつつ試験対策も進められるため、資格の取得とその後の就職先での活躍を目指せます。

なかでも、ルネサンス日本語学院が提供する「登録日本語教員養成・実践研修コース」は特定一般教育訓練給付金の対象講座に指定されており、受講費用の負担を抑えられます。
さらに、修了者は基礎試験と実践研修が免除され、国家試験の『応用試験』のみで取得可能となるため、登録日本語教員の資格を効率よく取得したい方におすすめです。

宅地建物取引士

宅地建物取引士(宅建士)の資格を取得すると、不動産関連業界への再就職や転職に有利になります。
不動産売買や賃貸契約における重要事項の説明や、特定の重要書類への記名などは、宅建士にしか行えない「独占業務」として法律で定められています。
そのため、宅建士の資格を取得すれば、不動産会社や建築会社、住宅関連企業など、幅広い業種で活躍できるでしょう。

宅建士として働くためには、宅建試験に合格したあと、実務経験を2年以上積むか、登録実務講習を修了する必要があります。

宅建試験対策の講座を受講する場合、特定一般教育訓練給付金制度を利用できるものもありますが、その数は限られています。したがって、一般教育訓練給付金の対象講座も含めて検討することが大切です。
受講費用や学習方法、サポート体制などを比較しながら、ご自身に合った講座を選ぶとよいでしょう。

社会保険労務士

社会保険労務士(社労士)は、労働法や社会保険制度に関する専門家として、人事・労務分野で活躍できる国家資格です。
社会保険の手続きや就業規則の作成、労務管理に関する相談対応などを行います。

社労士試験は、合格率が例年5〜7%程度で推移しており、難易度の高い試験として知られています。
試験科目が10科目と多く、広範な知識が求められるため、合格を目指すには計画的に学習を進めることが重要です。そのため、初めて社労士試験を受ける場合、通信講座やスクールを活用する方も少なくありません。

特定一般教育訓練給付金や一般教育訓練給付金の対象講座を利用すれば、受講費用の負担を軽減できます。
さらに、学習スケジュールの管理や質問対応などのサポートを受けられる講座を選ぶことで、働きながらでも無理なく試験対策を進められるでしょう。

介護福祉士

高齢化が進む日本では、介護人材の需要が年々高まっており、介護に関する専門的な知識や技術を証明できる介護福祉士の資格が注目されています。
介護分野で唯一の国家資格であり、取得すると介護施設や訪問介護事業所、病院など、さまざまな現場で活躍できる可能性があります。

介護福祉士の資格取得を目指す方法にはいくつかありますが、3年以上の実務経験を経て実務者研修を修了し、介護福祉士国家試験を受けるケースが最も一般的です。
実務経験が必要であるため、容易に取得できる資格とはいえませんが、現場での経験を通して介護に関する知識や実践的なスキルを身につけるのが目的です。

介護福祉士国家試験の対策講座のなかには、特定一般教育訓練給付金の対象となっているものもあります。
独学で試験対策を進めることに不安がある方は、講座を受講するのも一つの手です。

特定一般教育訓練給付金制度を利用する方法

ここまで、特定一般教育訓練給付金制度を利用して取得を目指せる資格や、教育訓練給付金の対象講座を展開する通信サービスを確認してきました。
ここからは、特定一般教育訓練給付金の受給条件や、申請の流れを押さえていきましょう。

特定一般教育訓練給付金制度を利用する方法

  • 受給条件
  • 申請の流れ

受給条件

特定一般教育訓練給付金の支給を受けられる対象になるのは、以下のいずれかの条件に当てはまる方です。

特定一般教育訓練給付金の支給を受ける条件

在職中の場合
(雇用保険の被保険者である場合)
受講開始日※時点で雇用保険に加入しており、加入期間が通算3年以上(初めて利用する場合は1年以上)ある方
離職中の場合 離職日の翌日から1年以内に受講を開始しており、雇用保険の加入期間が通算3年以上(初めて利用する場合は1年以上)ある方

※受講開始日とは、通学制の場合は教育訓練の所定の開講日、通信制の場合は教材の発送日を指す

上記の通り、在職中・離職中にかかわらず、特定一般教育訓練給付金制度を初めて利用する方は、雇用保険の加入期間が1年以上あれば支給を受けられます。

なお、過去に教育訓練給付金制度を利用したことがある場合、前回の受講開始日より前の雇用保険加入期間は通算されません。
給付金を再度受け取るためには、前回の受講開始日以降に、新たに3年以上の加入期間が必要です。

出典:「特定一般教育訓練の「教育訓練給付金」のご案内」(厚生労働省)

申請の流れ

特定一般教育訓練給付金を申請する際の流れは、以下の通りです。

特定一般教育訓練給付金を申請する際の流れ

  1. ジョブ・カードを作成し、訓練前キャリアコンサルティングを受ける
  2. ハローワークで必要書類を提出し、受給資格の確認を受ける(受講開始日の2週間前まで)
  3. 給付金の対象講座の受講を申し込み、修了する
  4. ハローワークで給付金の支給を申請する(修了日の翌日から1年以内)

特定一般教育訓練給付金を利用する場合は、「ジョブ・カード」の作成が必要です。
ジョブ・カードは、ご自身の職務経歴や今後のキャリアプランについて記入するもので、ハローワークの訓練窓口で入手できます。

そのあと、ハローワークで訓練前キャリアコンサルティングを受けてから、ジョブ・カードや本人・住所確認書類、個人番号確認書類、身元(実在)確認書類などを提出します。
この手続きは受講開始日の2週間前までに行う必要があるため、必要書類や講座のスケジュールをあらかじめ確認しておきましょう。

受給資格が確認されたら、厚生労働大臣が指定する対象講座の受講を申し込みます。
この際、受講費用はいったんご自身で支払う必要があります。
講座修了後は、修了日の翌日から1年以内にハローワークで支給申請を行い、給付金を受け取るという流れです。

なお、必要書類や申請方法は、給付金の種類や地域によって異なる場合があるため、ご自身の住所を管轄するハローワークや、講座実施機関に確認することが大切です。

出典:「特定一般教育訓練の「教育訓練給付金」のご案内」

特定一般教育訓練給付金は、登録日本語教員や宅建士などの資格取得に利用できる

特定一般教育訓練給付金の対象講座には、登録日本語教員や宅建士、社労士、介護福祉士などの難関資格取得を目指すものが指定されています。
実務で役立つこれらの資格を取得できれば、再就職やキャリアアップにつながる可能性があるため、ご自身のキャリアプランに合わせて受講する講座を選ぶとよいでしょう。

「登録日本語教員の資格取得を目指したい」とお考えの方は、ルネサンス日本語学院が提供する「登録日本語教員養成・実践研修コース」の受講をご検討ください。
特定一般教育訓練給付金の対象講座であるため、受講費用の負担を抑えながら学習を進められます。

この記事の監修者

監修者の写真

松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

《資格》日本語教師養成課程修了・日本語教育能力検定試験合格

《経歴》日本語教師養成講座を修了後、約30年に渡り、大使館、留学生、インターナショナルスクール、企業などで日本語教育に従事。また、(社)国際日本語普及協会の「地域日本語教育コーディネーター研修」修了後は、地域の日本語教育、ボランティア支援や教育委員会日本語研修プログラム、NHK文化センター、一部上場企業などへの日本語教育コーディネイトや日本語教師養成に携わり、日本語教育総合支援など多方面で活躍中。

《専門分野》就労者・生活者・年少者に対する日本語教育。

《監修者からのコメント》

日本語教師の勉強は、「知識」だけでも、「技術」だけでもだめです。 両方揃って初めて「学習者」という同乗者が安心して授業を受けられます。単なる知識の講座ではなく、皆さんより少し先を歩く私たち現役日本語教師が考え、悩み、苦労してたどり着いた答えを多く取り入れた「現場目線」を意識しています。
私自身、国語教師を目指し、日本語の文法にも自信があったにもかかわらず、「こんにちは。」の使い方を外国人に教えられなかった…というショックから、「日本語」に興味を持ち、日本語教師になりました。日本語教育業界は、わかりやすそうでわかりにくいですから、この業界の専門知識のある人に相談することがおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。