現役日本語教師の日本語豆知識
「本だぜ」、「読むぜ」、「おもしろいぜ」、「好きだぜ」
公開日:2016.10.05 更新日:2023.04.26
監修者情報
ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師
「本です」、「読みます」、「おもしろいです」、「好きです」・・・。
いわゆる「です・ます」の文で日本語の勉強を始めた外国人も、初級の半ばで
「です・ます」ではない常体の言い方を勉強します。
つまり、
「本です」は「本だ」、
「読みます」は「読む」、
「おもしろいです」は「おもしろい」、
「好きです」は「好きだ」、
というように常体に変えていきます。
その勉強を始めたアレックスさん。
日本のアニメの見すぎなのか、なぜか文末に「ぜ」を加えてしまいます。
「これは本だぜ。」、「私は本を読むぜ。」、「この本はおもしろいぜ。」、
「私はこの本が好きだぜ。」というように・・・。
「ぜ」は必要ないことを注意した直後は直るのですが、しばらくすると「+ぜ」
の言い方に。
なんだか、お笑い芸人のスギちゃんが教室にいるようです。
この記事の監修者
ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師
《資格》日本語教師養成課程修了・日本語教育能力検定試験合格
《経歴》日本語教師養成講座を修了後、約30年に渡り、大使館、留学生、インターナショナルスクール、企業などで日本語教育に従事。また、(社)国際日本語普及協会の「地域日本語教育コーディネーター研修」修了後は、地域の日本語教育、ボランティア支援や教育委員会日本語研修プログラム、NHK文化センター、一部上場企業などへの日本語教育コーディネイトや日本語教師養成に携わり、日本語教育総合支援など多方面で活躍中。
《専門分野》就労者・生活者・年少者に対する日本語教育。
《監修者からのコメント》
日本語教師の勉強は、「知識」だけでも、「技術」だけでもだめです。 両方揃って初めて「学習者」という同乗者が安心して授業を受けられます。単なる知識の講座ではなく、皆さんより少し先を歩く私たち現役日本語教師が考え、悩み、苦労してたどり着いた答えを多く取り入れた「現場目線」を意識しています。
私自身、国語教師を目指し、日本語の文法にも自信があったにもかかわらず、「こんにちは。」の使い方を外国人に教えられなかった…というショックから、「日本語」に興味を持ち、日本語教師になりました。日本語教育業界は、わかりやすそうでわかりにくいですから、この業界の専門知識のある人に相談することがおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。