現役日本語教師の日本語豆知識

別腹、別頭、別体・・・。

公開日:2016.09.21 更新日:2023.04.26

日本人の友達から「別腹」という言葉を教えてもらったネイトさん。
この表現がとても気に入ったらしく、昼ごはんの後のお菓子を「別腹です」と
よく言います。

その応用?でしょうか。
「別●」という新しい単語を作り出して楽しんでいます。

私:ネイトさん。今日の宿題は30ページから35ページまでです。
ネイト:え~っ!!先生、今日はたくさん勉強したから、頭がつかれています。
    宿題はなし!!!
私:でも、ネイトさん。今日はこれからワンピースの漫画を読むんでしょう?
  漫画も頭を使いますよ。疲れてないでしょう?
ネイト:あ~、先生。漫画は別頭です。
    宿題と違う頭ですから、漫画は大丈夫~。
私:・・・(別頭って・・・)。

他にも、遊びに行くことはできるのに、宿題をしてこなかった時などは、

ネイト:先生!先週は仕事がとっても忙しくて、疲れたので、宿題はできません
    でした。
私:でも、ネイトさん。富士山に遊びにいったんでしょう?
ネイト:あ~!!先生。それは別体です。
    遊ぶ時は、ネイトNo2だから、元気ね。
    でも、仕事と宿題はネイトNo1だから、疲れています。

というような言い訳をします。

ネイトさんにとって「別●」は宿題をやりたくない時ややらかなった時に
便利な表現のようです
ね。
どうせなら、宿題を「別●」に充てて、やってきてください!!!

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この記事の監修者

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松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

《資格》日本語教師養成課程修了・日本語教育能力検定試験合格

《経歴》日本語教師養成講座を修了後、約30年に渡り、大使館、留学生、インターナショナルスクール、企業などで日本語教育に従事。また、(社)国際日本語普及協会の「地域日本語教育コーディネーター研修」修了後は、地域の日本語教育、ボランティア支援や教育委員会日本語研修プログラム、NHK文化センター、一部上場企業などへの日本語教育コーディネイトや日本語教師養成に携わり、日本語教育総合支援など多方面で活躍中。

《専門分野》就労者・生活者・年少者に対する日本語教育。

《監修者からのコメント》

日本語教師の勉強は、「知識」だけでも、「技術」だけでもだめです。 両方揃って初めて「学習者」という同乗者が安心して授業を受けられます。単なる知識の講座ではなく、皆さんより少し先を歩く私たち現役日本語教師が考え、悩み、苦労してたどり着いた答えを多く取り入れた「現場目線」を意識しています。
私自身、国語教師を目指し、日本語の文法にも自信があったにもかかわらず、「こんにちは。」の使い方を外国人に教えられなかった…というショックから、「日本語」に興味を持ち、日本語教師になりました。日本語教育業界は、わかりやすそうでわかりにくいですから、この業界の専門知識のある人に相談することがおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。