現役日本語教師の日本語豆知識

「女」を含む漢字

公開日:2016.09.14 更新日:2023.04.26

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松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

ある日の漢字授業のことです。
「怒る」という漢字を教えたら、カナダ人のマーティーさんが、
「先生!その漢字はとても面白いね!」と言ってきました。

何が面白いの?と尋ねると、
怒るの漢字に『女』と『心』があるでしょう。『ヒステリーな女=怒』の
イメージで面白い
です。僕の彼女も時々『怒』になるからね」と。

う~ん。そう考えるんですね~。
女性の一人としては、「ヒステリー=女」とされるのは、苦笑いですが、
確かにテレビや映画でヒステリーを起こしている女の人をイメージして
「怒」の漢字を覚えたら、覚えやすいでしょうね。

他にも、「女」を含む漢字で、外国人が「面白い!」というものがあります。
それは、「好」と「嫌」。
「好」の漢字は「女の子がすき(好)♥」になるので、面白い!覚えやすい!
のだそうです。
そして、その反対の「きらい」にも「女」が入っているのが外国人にとっては
興味深い
ようです。

更に、「始」という字。
これも「人は女の人から生まれる=スタートする=始まる」とイメージできる
そうで、「面白い!」
のだそうです。

外国人の目線で漢字を見ると、新しい発見がありますね。

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松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

《資格》日本語教師養成課程修了・日本語教育能力検定試験合格

《経歴》日本語教師養成講座を修了後、約30年に渡り、大使館、留学生、インターナショナルスクール、企業などで日本語教育に従事。また、(社)国際日本語普及協会の「地域日本語教育コーディネーター研修」修了後は、地域の日本語教育、ボランティア支援や教育委員会日本語研修プログラム、NHK文化センター、一部上場企業などへの日本語教育コーディネイトや日本語教師養成に携わり、日本語教育総合支援など多方面で活躍中。

《専門分野》就労者・生活者・年少者に対する日本語教育。

《監修者からのコメント》

日本語教師の勉強は、「知識」だけでも、「技術」だけでもだめです。 両方揃って初めて「学習者」という同乗者が安心して授業を受けられます。単なる知識の講座ではなく、皆さんより少し先を歩く私たち現役日本語教師が考え、悩み、苦労してたどり着いた答えを多く取り入れた「現場目線」を意識しています。
私自身、国語教師を目指し、日本語の文法にも自信があったにもかかわらず、「こんにちは。」の使い方を外国人に教えられなかった…というショックから、「日本語」に興味を持ち、日本語教師になりました。日本語教育業界は、わかりやすそうでわかりにくいですから、この業界の専門知識のある人に相談することがおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。