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「だいたい」と「たいてい」はどう違う?
「だいたい」と「たいてい」。
両方とも「全部ではないが大部分」ということを表す時に使う言葉です。
この二つの言葉。
実は、その使い分けに悩む外国人が多いのです。
どうしてか?
辞書をひくと、どちらにも「大部分、ほとんど」という説明が書いてあり、
辞書によっては、「だいたい」の説明に「たいてい」と書いてあるものも
あります。だから、「だいたい」=「たいてい」と考える外国人が多いのです。
しかし、本当に同じでしょうか。
皆さん、次の文で考えてみてください。
Q:報告書はもう書き終わった?
A1:はい、だいたい書き終わりました。
A2:はい、たいてい書き終わりました。
この場合、A2の答えを聞いたら、私たち日本人は「変な日本語」と感じる
のではないでしょうか。
では、次の場合はどうでしょうか。
B:私はだいたい寝る前に歯を磨きます。
C:私はたいてい寝る前に歯を磨きます。
この場合は、Bの文に違和感を覚えるのではないでしょうか。
そうです。この「違和感」は私たち日本人は「だいたい」と「たいてい」を
使い分けているということを教えてくれています。
では、どう違うのか・・・というと、
「だいたい」はある一つのものに対する大部分を表す時に使う表現。
「たいてい」は複数の同種のもの大部分を表す時に使う頻度・確率の表現。
ということができます。
つまり、私たち日本人は、「報告書」という一つのものの大部分が書き終わって
いる時は「だいたい」を使い、複数の日(例えば30日間)のうち、「寝る前に
歯を磨く日」が大部分であれば、「たいてい」を使っているということです。
ただ、最近は「だいたい」が優勢(?)なのか、その使い分けが曖昧になって
きているようにも感じますが、使い分けないと変だ!という部分も残っている
ので、「だいたい」=「たいてい」と簡単に片づけてしまうのは、避けたいものです。