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「~で作る」と「~から作る」

大豆から味噌を作ります
椅子を作ります

日本語を勉強する外国人は初級レベルで、このような日本語の違いを勉強
します。
「●●から作る」と「●●で作る」。
私たち日本人はどう使い分けているでしょうか?

日本語に関する文法書を見ると、この二つの違いは、次のように説明されている
ことが多いです。

「~から作る」:できている物を見ても、その「もと」になっている物が
        分からない場合

「~で作る」:できている物を見て、その「もと」になっている物が分かる場合

この説明。分かったような、分からないような・・・。
その物を見て、「もと」になっている物が分かるか、分からないかは個人の
経験・知識に左右されます。
例えば、大人が知識として知っている範囲と子供のそれとは異なりますから、
子供は『見ても、「もと」になっている物が分からない』場合が多いはずです。
そうすると、子供は大人より「~から作る」を使う機会が多いということに
なってしまいます。

そこで、私たちルネサンス日本語学院の教師は「助詞の持つ概念」に注目して、
教えています。
どういうことかというと、
「~から作る」の「~から」は「起点」を表す助詞。と言うことは、
ある物の起点つまり、「原料」を言うときは「~から作る」を使う、
一方、「~で作る」の「~で」は「手段」を表す助詞
つまり、ある物を作る際の手段=「材料」を言うときは「~で作る」を使う
というように教えます。

そうすると、外国人も「なるほど!」と簡単に理解できるのです。

日常生活では、原料について聞く場面よりも、材料について聞く場面が多い
ですよね。
そのため、私たち日本人にとっては「~で作る」の方が耳慣れた表現かも
しれません。
しかし、日本語を勉強する外国人たちは、この二つの表現の違いを勉強し、
使い分けています。
外国人に「その日本語、違いますよ!」と突っ込まれないよう、「~から作る」
と「~で作る」を皆さんも使い分けてみてください。

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