現役日本語教師の日本語豆知識

ベジタリアン

公開日:2016.07.20 更新日:2023.04.26

ベジタリアンのインド人の学生。
日本の食べ物に毎日気を使っています。

肉や、魚、卵など目に見えるものは避けるのが簡単なので、苦労しないのだ
そうですが、目に見えないものに相当気を使うそうです。

例えば、「鰹だし」。
ベジタリアンの彼にとって「鰹だし」はNGなのだそうです。
味噌汁、うどん、そばなども汁に鰹だしが使われているので、食べられない
そうです。

また、外国人だということで、日本人が食事に招待してくれるのだそうですが、
「寿司」もNG、「天ぷら」も野菜限定&天つゆはNGと色々あり、招待して
くれた日本人に申し訳ない気持ちになってしまうのだそうです。

この話を聞いて、「それじゃあ、日本食を楽しめませんね」と言ったら、
「大丈夫、先生。昆布だしの食べ物や、かっぱ巻きがあります。それに、
野菜の天ぷらを塩で食べるなど、楽しんでいますよ」とのこと。
ちょっと安心しました。

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この記事の監修者

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松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

《資格》日本語教師養成課程修了・日本語教育能力検定試験合格

《経歴》日本語教師養成講座を修了後、約30年に渡り、大使館、留学生、インターナショナルスクール、企業などで日本語教育に従事。また、(社)国際日本語普及協会の「地域日本語教育コーディネーター研修」修了後は、地域の日本語教育、ボランティア支援や教育委員会日本語研修プログラム、NHK文化センター、一部上場企業などへの日本語教育コーディネイトや日本語教師養成に携わり、日本語教育総合支援など多方面で活躍中。

《専門分野》就労者・生活者・年少者に対する日本語教育。

《監修者からのコメント》

日本語教師の勉強は、「知識」だけでも、「技術」だけでもだめです。 両方揃って初めて「学習者」という同乗者が安心して授業を受けられます。単なる知識の講座ではなく、皆さんより少し先を歩く私たち現役日本語教師が考え、悩み、苦労してたどり着いた答えを多く取り入れた「現場目線」を意識しています。
私自身、国語教師を目指し、日本語の文法にも自信があったにもかかわらず、「こんにちは。」の使い方を外国人に教えられなかった…というショックから、「日本語」に興味を持ち、日本語教師になりました。日本語教育業界は、わかりやすそうでわかりにくいですから、この業界の専門知識のある人に相談することがおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。