現役日本語教師の日本語豆知識

世界の「じゃんけん」

公開日:2016.07.13 更新日:2023.04.26

日本語の授業で、誰が発表するかなどを学生同士で決めるとき、
「じゃんけん」がよく使われます。

この「じゃんけん」。
「グー=石」、「チョキ=はさみ」、「パー=紙」というように、他の国でも
日本と同じ意味なのですが、「グー=岩」、「パー=布」というように違う
こともあります。
このぐらいの違いは、言われれば、「なるほど」と思えるものです。

しかし、日本とは手の形も、意味も違う国があります。

★ マレーシア ★
 「グー」と「パー」の手の形は日本と同じですが、「チョキ」は違います。
 ↓↓
 マレーシアのじゃんけん
マレーシアでは「チョキ」は「鳥のくちばし」の意味なので、くちばしの形
するそうです。ちなみに、「パー」は、紙ではなく、「水」の意味とのこと。

★ インドネシア ★
インドネシアの学生からインドネシアのジャンケンを聞いたときは、
驚きました。
インドネシアのジャンケンは、手の形も、意味も日本とは違います
↓↓
インドネシアのじゃんけん

この手の形で出されたら、日本人は絶対に分かりませんよね・・・。
しかも、「象が人に勝つ」、「人がアリに勝つ」はわかるのですが、
どうして「アリが象に勝つ」のか、分かりません・・・。
インドネシア人の学生曰く、
「アリは象の耳に大量に入り込んで、象を殺すから」
なのだとか。
ふ~む・・・。

皆さんの周りに、外国人の知り合いがいたら、「じゃんけん」の話をしてみては
いかがでしょうか。
国ごとの違いで、話が盛り上がるかもしれませんね。

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この記事の監修者

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松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

《資格》日本語教師養成課程修了・日本語教育能力検定試験合格

《経歴》日本語教師養成講座を修了後、約30年に渡り、大使館、留学生、インターナショナルスクール、企業などで日本語教育に従事。また、(社)国際日本語普及協会の「地域日本語教育コーディネーター研修」修了後は、地域の日本語教育、ボランティア支援や教育委員会日本語研修プログラム、NHK文化センター、一部上場企業などへの日本語教育コーディネイトや日本語教師養成に携わり、日本語教育総合支援など多方面で活躍中。

《専門分野》就労者・生活者・年少者に対する日本語教育。

《監修者からのコメント》

日本語教師の勉強は、「知識」だけでも、「技術」だけでもだめです。 両方揃って初めて「学習者」という同乗者が安心して授業を受けられます。単なる知識の講座ではなく、皆さんより少し先を歩く私たち現役日本語教師が考え、悩み、苦労してたどり着いた答えを多く取り入れた「現場目線」を意識しています。
私自身、国語教師を目指し、日本語の文法にも自信があったにもかかわらず、「こんにちは。」の使い方を外国人に教えられなかった…というショックから、「日本語」に興味を持ち、日本語教師になりました。日本語教育業界は、わかりやすそうでわかりにくいですから、この業界の専門知識のある人に相談することがおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。