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外国人が「???」と思う日本人の日本語

授業後、学生たちと駅まで一緒に帰っていたときのことです。
駐車場に「子供は危険ですから、ここで遊ばないでください。」という看板が
ありました。
これを見て、カナダ人の学習者がこんな質問をしてきました。
「先生、日本の子供はそんなに悪いことをするのですか?」と。

日本人は、この看板に書かれている文の意味は「ここは危ないから、子供は
遊ぶな」ということだと分かります。
しかし、外国人はこの文の書き方だと「子供=危険。だから、ここで遊ぶな!」
という意味で解釈してしまう可能性があるのです。
彼らに正しく文意を伝えたいなら、「危険ですから、子供はここで遊ばないで
ください」と書く必要があります。

こんなふうに、私たち日本人にとっては、何でもない文が、外国人にとっては
「???」となるものが多くあります。

例えば、嘘をついた人に向かって「嘘つけ!」と言うこと。
これを聞いた外国人は「?!?!嘘をつきなさいという命令?!?!」
驚きます。

更に、「やれるものなら、やってみろ!」と言う場合。
日本人なら、「やるな!」と言われていると理解できますが、外国人は
「やってみろ」と許可を得たと勘違いしてしまいます。

他にも、ダイエットのキャッチコピーにある「こんにゃくは太らない」という
日本語。
これも外国人には「日本では、こんにゃくは太ったり、痩せたりするの??」
と意味不明な文に聞こえます。
(この文は日本語教師の間では「こんにゃく文」と呼ばれているんですよ)

この「こんにゃく」の文と似ているのが、「うなぎ文」と言われるもの。
レストランで、何かを注文するときに
「俺はカツ丼!」
「俺はうなぎ!」

というのも、外国人にとっては「???」です。
「えっ?あなたはうなぎなの?人間じゃないの?」というように。
(この文も日本語教師なら誰でも知っている有名な文です)

日本人にとっては何でもない表現(言い方)ですが、指摘されてみると、
「う~ん。なるほど。そう理解するのか・・」と考えてしまいますね。

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