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「できるだけ」と「なるべく」

皆さま、GWはどう過ごされましたか?
10連休だった方も、カレンダー通りだった方も今日から「仕事モード」に
頭を切り替えなければなりませんね。

そこで皆さんに質問します。
あなたは、
A)できるだけ早く頭を切り替えます。
B)なるべく早く頭を切り替えます。
のどちらですか?

この「できるだけ」と「なるべく」は、大変似通った意味を持っていて、
どちらも「可能な限り」ということを伝えたい時に使います。
しかし、100%同じか?というと、少し違うようです。

まず、「できるだけ」ですが、これは可能を表す「できる」と、範囲・限度を
表す「だけ」で構成された言葉
です。
したがって、「できるだけ」は、「これ以上はできないという可能の限界まで」
という意
があります。

一方、「なるべく」は、動詞「なる」に古語の助動詞「べし」の連用形がついた
言葉
です。
動詞「なる」は「人為的ではなく、自然の成り行きで変化し、別の状態が
現れる」が根本的な意味です。
そこに、「可能・実現が見込まれる意」を表す「べし」がついています。
ということは、「なるべく」は「周りの状況、成り行きに応じて可能な限り」
という意
であることが分かります。

このように分解して比較すると、「力の及ぶ限り、努力して可能な限り」という
主体的・積極的なニュアンスの「できるだけ」に対し、「なるべく」は「状況や
成り行きに応じて可能な限り」とちょっと頼りないニュアンスであることが
わかります。

「できるだけ」と「なるべく」。
ニュアンスの違いを理解して、心情や場面に応じて「できるだけ」使い分けたい
ですね。

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