現役日本語教師の日本語豆知識

久しぶり

公開日:2015.12.16 更新日:2023.04.26

監修者の写真

監修者情報

松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

エレベーターの前で、日本語を勉強する外国人たちとおしゃべりをしていた時
のことです。

突然、エレベーターのドアが開き、私がとてもお世話になった人で、
1年前に地方に転勤した方に会いました。

まさか、そこで会うとは思ってもいなかったので、とっても驚き、

「わーっ!!お久しぶりです~!!」
と笑顔&感激200%で、私はその方に言いました。

そうしたら、一緒に話していた学習者たちまで、
『あーっ!「久しぶり」!「久しぶり」!』と口々に言い始めたのです。

私とその方は知り合いですが、学習者はその方とは初対面のはず。
私は「???」と不思議に思い、彼らに「何が久しぶりなの?」と聞くと、

『実は、先週、「久しぶり」を勉強したんですが、少し分からなかったんです。
でも、今、先生を見て、「久しぶり」の使い方が、とてもよく分かりました。』
とのこと。

言葉を勉強する人にとって、「本物」の教材はわかりやすいのだな~と改めて
感じました。

→ルネサンス日本語学院の法人向け日本語研修はこちら

この記事の監修者

監修者の写真

松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

《資格》日本語教師養成課程修了・日本語教育能力検定試験合格

《経歴》日本語教師養成講座を修了後、約30年に渡り、大使館、留学生、インターナショナルスクール、企業などで日本語教育に従事。また、(社)国際日本語普及協会の「地域日本語教育コーディネーター研修」修了後は、地域の日本語教育、ボランティア支援や教育委員会日本語研修プログラム、NHK文化センター、一部上場企業などへの日本語教育コーディネイトや日本語教師養成に携わり、日本語教育総合支援など多方面で活躍中。

《専門分野》就労者・生活者・年少者に対する日本語教育。

《監修者からのコメント》

日本語教師の勉強は、「知識」だけでも、「技術」だけでもだめです。 両方揃って初めて「学習者」という同乗者が安心して授業を受けられます。単なる知識の講座ではなく、皆さんより少し先を歩く私たち現役日本語教師が考え、悩み、苦労してたどり着いた答えを多く取り入れた「現場目線」を意識しています。
私自身、国語教師を目指し、日本語の文法にも自信があったにもかかわらず、「こんにちは。」の使い方を外国人に教えられなかった…というショックから、「日本語」に興味を持ち、日本語教師になりました。日本語教育業界は、わかりやすそうでわかりにくいですから、この業界の専門知識のある人に相談することがおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。