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擬音語・擬態語にもルールがある

この時期は雨が降ると、気温がぐっと下がるので、暖房を使うかどうかで
悩んでしまいます。

さて、今日はその「雨」を題材にして、日本人が知らない日本語の仕組みを
ご紹介したいと思います。

雨が「ぽつぽつ/ざあざあ/しとしと」降る。
この「ぽつぽつ/ざあざあ/しとしと」を雨の勢いの弱い順に並べると、
どうなるでしょうか。

こういった質問を投げかけると、日本人全員が迷わず「ざあざあ」は、一番
勢いが強い
と答えます。
しかし、「ぽつぽつ」と「しとしと」については、「う~ん」と悩んでしまう
方がほとんどです。


答えは、「しとしと→ぽつぽつ→ざあざあ」です。


「しとしと/ぽつぽつ/ざあざあ」というような言葉を擬音語・擬態語と言い、
日本語はこの擬音語・擬態語が多いと言われています。
日本語を勉強する外国人にとっては、厄介な言葉の一つです。
そして、外国人はこれらの言葉を勉強するときに「ルールを知りたい」と
言います。

では、「擬音語・擬態語」にはどんなルールがあるのかというと、
濁音は、大きいもの、重いもの、鈍いもの、汚いものを表す
清音は、小さいもの、軽いもの、鋭いもの、美しいものを表す
半濁音清音と濁音の間のもの、弾む様子を表す
というルールがあります。

このルールに当てはめると、雨の勢いは「しとしと→ぽつぽつ→ざあざあ」の
順に強くなっていくというわけです。

日本人は、このルールを子供の頃から無意識の内に身につけてきているので、
「ころころ/ごろごろ」転がる
「はらはら/ぱらぱら/ばらばら」降る
という言葉を聞いたときに、どんな大きさ・重さのものが転がっているのか、降っているのかをイメージすることができるのです。

私たちがこの擬音語・擬態語をよく目にするのは「マンガ」の中でしょうか。
外国人に教える時も「マンガ」をよく使います(絵があって、とても分かり
やすいのです)。
皆さんも、機会があれば、マンガの中に出てくる擬音語・擬態語とその絵を
ルールに当てはめてみてください。
いつもとは違った視点でマンガを楽しめると思います。


◆◇◆ 次回(11/24:火曜日)予告 ◆◇◆

ジョンさん:先生、この前日本人と話していたら
      「その本はここない」
      と言われました。
      でも、日本語のテキストには「ここない」と書いてあります。
      「ここにはない」と「ここない」は同じですか?
新米先生:あ~、それはですね・・・・。

さて、「ここにはない」と「ここにない」。
皆さんはどう使い分けていますか?

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