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動詞の活用のルールは「五十音表」で説明できます(2)
五十音表の「行」と「段」の組み合わせで、動詞の活用を教える方法を
ご紹介しました。
先週は「あ段」、「い段」、「う段」を使ったルールでしたので、
今日は残りの「え段」、「お段」を使ったルールです。
五段活用の動詞は、
①「動詞+ば、」の形は辞書の形の最後のひらがなと「同じ行」の
「え段」のひらがなを使って作る。
(例) 【辞書の形】 【動詞+ば、】
歌う(あ行・う段) → 歌えば、(あ行・え段+ば、)
書く(か行・う段) → 書けば、(か行・え段+ば、)
話す(さ行・う段) → 話せば、(さ行・え段+ば、)
・・・というように、「立つ」、「死ぬ」、」、「読む」、「座る」、
「泳ぐ」、「遊ぶ」も同様のルールで作れます。
更に、この「え段」は他のルールにも使えます。
「日本語が話せる」の「話せる」を私たち日本語教師は「可能動詞」と
言います。
②五段活用の動詞から「可能動詞」を作るときは、「え段」を使って作る。
(例) 【辞書の形】 【可能動詞】
歌う(あ行・う段) → 歌える(あ行・え段+る)
書く(か行・う段) → 書ける(か行・え段+る)
話す(さ行・う段) → 話せる(さ行・え段+る)
・・・というように、「立つ」、「死ぬ」、」、「読む」、「座る」、
「泳ぐ」、「遊ぶ」も同様のルールで作れます。
最後は、「お段」を使ったルールです。
③「動詞+う」の形は辞書の形の最後のひらがなと「同じ行」の
「お段」のひらがなを使って作る。
(例) 【辞書の形】 【動詞+う】
歌う(あ行・う段) → 歌おう(あ行・お段+う)
書く(か行・う段) → 書こう(か行・お段+う)
話す(さ行・う段) → 話そう(さ行・お段+う)
・・・というように、「立つ」、「死ぬ」、「読む」、「座る」、
「泳ぐ」、「遊ぶ」も同様です。
先週と今週で「五十音表」を使った動詞(五段活用の動詞)の変化について、
ご紹介しましたが、ここまで読むと、どうして「五段活用」という名前
なのかに気づかれたのではないでしょうか。
「五段活用」とは、「あ段・い段・う段・え段・お段」の五つの段すべてを
使うという意味です。
実際に、外国人も、最後の「お段」を使ったルールを教えると、
「あ~。五つの段ですね!だから、五段!!」と納得した顔をします。
五十音表を文字を覚えるためだけに使うのは、残念なことです。
動詞の活用が苦手な外国人や日本人の子供には、この五十音表の中にルールが
あることを知ってもらいたいと思います。
◆◇◆ 次回(11/16)予告 ◆◇◆
秋は雨が降る季節です。
雨が「ぽつぽつ/ざあざあ/しとしと」降る。
この「ぽつぽつ/ざあざあ/しとしと」を雨の勢いの弱い順に並べると、
どうなるでしょうか。
答えは来週月曜日に。