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「はい」と「いいえ」

先月8/19のブログで『「○=正しい」は世界では少数派だった』という
エピソードをご紹介しました。(詳しくはこちら→「○」と「×」
「○と×」は世界共通の採点記号だと思っていた私には衝撃的なことだった
のですが、今日はそれ以上に衝撃的であったエピソードをご紹介したいと
思います。

それは何か?というと・・・

「はい」と「いいえ」のジェスチャーは万国共通ではない!

ということです。

私たち日本人は「はい」という時は首を縦に振ります
私が日本語を教えてきた多くの国の外国人たちも「はい」の時は
同じジェスチャーをするので、これは万国共通のジェスチャーなのだ
と思っていました。

しかし!!
違ったのです!!

ある時、インド人の技術者達に日本語を教えていたのですが、

私:これは鉛筆です。鉛筆。一緒に。
インド人たち:鉛筆。(全員が首を横にかしげるジェスチャー
私:(首を横にかしげる?=分からないということ??
   もう一度、「鉛筆」。一緒に。
インド人たち:鉛筆。(全員が首を横にかしげるジェスチャー
私:(また、横にかしげる??「鉛筆」って正しく言えているのに???
   これは鉛筆ですか?
インド人たち:はい、それは鉛筆です。
       (全員が首を横にかしげるジェスチャー
私:・・・・・。(いったいどうなってるの????

ということがありました。

『首を横にかしげる=「?」の意味。それなにの、答えは正しい。
どういうことなの???』

私の頭の中は少々パニックに。
そんな私を見て、困っていることに気づいたのか、授業初日の為、
教室に一緒に来ていたインド人の通訳の方が、
「先生、インドでは「首を横にかしげる」のは「はい、分かりました」の意味
なんですよ」と教えてくれました。
(ちなみに、通訳の方曰く、「いいえ」の時は日本人と同じように首を横に振る
とのこと。日本人の私には分かりにくいです・・・。)

「えええ~!!!」と思わず声を上げてしまいました。

日本人のジェスチャーが海外では違う意味に取られることもあるというのは
知ってはいましたが、「はい」と「いいえ」のジェスチャーは万国共通だと
(勝手に)思っていた私にとって衝撃的な事実でした。

その後、色々な国の方に教えて知ったのですが、
この「はい=首を横にかしげるジェスチャー」はインドだけでなく、ネパールや
バングラデシュ、スリランカ、パキスタンの方たちもするんです。

こんな話をしていたら、ブルガリア人に教えたことがあるという先生が
ブルガリアでは「はい=首を横に振る」、「いいえ=首を縦に振る」で、
日本と逆だよ
』 と教えてくれました。

こういう体験をすると、
「自分にとっての当たり前は、他の人にとってはそうではないんだな~」
と思い、「世界は広い!」としみじみ思ってしまいます。
(ちょっと大げさですか?)

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