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それは「アイ」です。~ありがた迷惑なローマ字ルビ~
ある授業の1コマです。
教師:(ひらがなの「い」のカードを持って)これは なんですか。
学習者:それは 「アイ」です。
教師:??? いいえ、「アイ」ではありません。
学習者:??? 「アイ」です・・・。
さて、皆さん。
このやり取り。教師も、学習者もお互いに「???」と感じていますが、
理由がわかりますか?
実は、これ。
ひらがなをローマ字ルビ付きで覚えてきた学習者によく反応なのです。
日本語のひらがなを勉強するための教材には、ひらがな文字の横にローマ字が
振ってあることがよくあります。
でも、「い」の横に「i」とあった時、それが「い」と読めるのは日本人だけ
です。
「なぜ?」と思った方。ちょっと、考えてみてください。
「i」と単独表示されていたら、「アイ」と読みませんか?
私たちはアルファベットを習ったとき、「i」は「アイ」と読むと教えられた
はずです。
ですから、外国人は「い(i)」と書かれていたら、「い=アイ」と読んでしまうのです。
本当に、ありがた迷惑なローマ字ルビです。
実際に、ローマ字ルビ(?)が振ってあるテキストを読ませると、
「ゆき(YUKI:雪)」は「ユーカイ」 、
「あお(AO:青)」は「エイオ」
と読みます・・・。
ちなみに、先生の話した言葉をアルファベットでメモをしている学習者の
ノートを見ると、「いいえ」は「EEA」と書いたりしています・・・。
これから日本語を教えようと考えている皆さん。
「ローマ字でルビを振ってあげれば、読める」なんて、
決して思わないでください!
ローマ字が読めるのは日本人だけです!!