現役日本語教師の日本語豆知識

日本語教師ってどんな仕事?第7回 日本語教師の活躍の場~海外編~

公開日:2015.06.01 更新日:2023.04.26

今日から衣替えですね。
といっても、5月から30度を超える天気で、
街の人たちもとっくにクールビズです。

さて、前回は国内での日本語教師の活躍の場について書きましたので、
今回は「海外編」ということで、外国での活躍の場について紹介します。

その前に、皆さんは海外で働く日本語教師が何人いるかご存知ですか?
国際交流基金の調査によると、約6万3千人の日本語教師が海外で活躍している
そうです。

これが、多いのか、少ないのかというと・・・
学習者の数は教師数の63倍ですから、
はっきりいって少ないです。

更に、この6万3千人の内、日本人の日本語教師は
たった3割!!
しかいないそうですから、
正に、「世界は日本人の日本語教師を待っている!!!!」と断言できます。

では、海外で日本語を教えている方はどのような所で教えているのか・・・
というと、

① 大学
② 小・中・高校
③ 現地の日本語学校
④ 日系企業
⑤ 地域のボランティア教室

などが主流です。

特に、日本国内と違い、①の「大学」や②の「小・中・高校」は
大学院卒や、教員免許を持っていなくても教えられるのが大きな特徴です!

海外で教える・・・というと、なんだかとっても難関のような気がしますが、
実は、海外では
「日本人の日本語教師来てください!!!」
と引く手あまたです。

これは、やはり、日本語教師は「日本人であることを活かした」仕事だから
なのではないでしょうか。

→ルネサンス日本語学院の法人向け日本語研修はこちら

この記事の監修者

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松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

《資格》日本語教師養成課程修了・日本語教育能力検定試験合格

《経歴》日本語教師養成講座を修了後、約30年に渡り、大使館、留学生、インターナショナルスクール、企業などで日本語教育に従事。また、(社)国際日本語普及協会の「地域日本語教育コーディネーター研修」修了後は、地域の日本語教育、ボランティア支援や教育委員会日本語研修プログラム、NHK文化センター、一部上場企業などへの日本語教育コーディネイトや日本語教師養成に携わり、日本語教育総合支援など多方面で活躍中。

《専門分野》就労者・生活者・年少者に対する日本語教育。

《監修者からのコメント》

日本語教師の勉強は、「知識」だけでも、「技術」だけでもだめです。 両方揃って初めて「学習者」という同乗者が安心して授業を受けられます。単なる知識の講座ではなく、皆さんより少し先を歩く私たち現役日本語教師が考え、悩み、苦労してたどり着いた答えを多く取り入れた「現場目線」を意識しています。
私自身、国語教師を目指し、日本語の文法にも自信があったにもかかわらず、「こんにちは。」の使い方を外国人に教えられなかった…というショックから、「日本語」に興味を持ち、日本語教師になりました。日本語教育業界は、わかりやすそうでわかりにくいですから、この業界の専門知識のある人に相談することがおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。