現役日本語教師の日本語豆知識

外国人が地震よりびっくりするものは・・・

公開日:2015.05.27 更新日:2023.04.26

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松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

おととい月曜日の地震は、久しぶりに大きな地震でした。
立っていた私も、少しよろけてしまいました・・・。

学習者はというと、地震のある国から来ている人も多いので、
「おお!」という程度で、あまり怖がらないのですが、
地震よりも学習者たちをびっくりさせるものがあります。

それは・・・
「緊急地震速報」の音!!!

突然、教室の各自のスマートフォンが一斉に
「ウィィン!ウィィン!ウィィン!!!!」
と鳴り出し、みんな聞いたこともない音に何が起きたのかと
「えっ?!?えっ?!?」
「ぁあっ?!?」
と大騒ぎ。
(トイレから慌てて駆け出してくる学習者もいました・・・)

そうしてギャーギャー騒いでいるうちに、地震が来ても、
みんな地震より「緊急地震速報」の方に意識が向いていて・・・。

揺れが収まっても、地震ではなく、
「先生!あの音はなんですか?!?!」と
スマートフォンの方の質問が集中します。

きっと月曜日も、たくさんの学習者たちが「緊急地震速報の音」を初体験し、
地震よりもびっくりしたことでしょう・・・。

(余談)
東日本大震災のとき、学習者たちからこんな質問を受けました。

「先生、地震で食べ物をたくさん買うのはわかるけど、
 どうして、日本人はトイレットペーパーをたくさん買うの?」

う~ん・・・。どうしてでしょう・・・。

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この記事の監修者

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松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

《資格》日本語教師養成課程修了・日本語教育能力検定試験合格

《経歴》日本語教師養成講座を修了後、約30年に渡り、大使館、留学生、インターナショナルスクール、企業などで日本語教育に従事。また、(社)国際日本語普及協会の「地域日本語教育コーディネーター研修」修了後は、地域の日本語教育、ボランティア支援や教育委員会日本語研修プログラム、NHK文化センター、一部上場企業などへの日本語教育コーディネイトや日本語教師養成に携わり、日本語教育総合支援など多方面で活躍中。

《専門分野》就労者・生活者・年少者に対する日本語教育。

《監修者からのコメント》

日本語教師の勉強は、「知識」だけでも、「技術」だけでもだめです。 両方揃って初めて「学習者」という同乗者が安心して授業を受けられます。単なる知識の講座ではなく、皆さんより少し先を歩く私たち現役日本語教師が考え、悩み、苦労してたどり着いた答えを多く取り入れた「現場目線」を意識しています。
私自身、国語教師を目指し、日本語の文法にも自信があったにもかかわらず、「こんにちは。」の使い方を外国人に教えられなかった…というショックから、「日本語」に興味を持ち、日本語教師になりました。日本語教育業界は、わかりやすそうでわかりにくいですから、この業界の専門知識のある人に相談することがおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。