ブログ

お話?ご話?「お」と「ご」の使い分け

ジョンさん:先生、先週勉強した敬語で、「お」と「ご」の使い方が
      わかりません。
      「話?話?」、「連絡?連絡?」。
      日本人はどんなときに「お」を使って、どんなときに「ご」を
      使うのですか。教えてください。
新米先生:え~っと・・。それはですね・・・。

さて、皆さんは、「お」と「ご」をどう使い分けていますか?
正直なところ、あまり意識せずに、使い分けているのかもしれません。

しかし、実は「お」と「ご」の使い分けにはルールがあります

それは、
「お」+和語
「ご」+漢語

というルールです。

和語というのは、いわゆる「やまとことば」と言われるもので、もともと
日本に存在していた固有の語です。
一方、漢語というのは、昔、中国から伝来した語です。
例えば、「山」という漢字を「やま」と訓読みすると和語ですが、
「サン」と音読みすると漢語となります。

今日のブログの最初にあるジョンさんの質問には、
「話(はなし)」は和語だから、「お」を使い、
「連絡(レンラク)」は漢語だから、「ご」を使う

と教えます。

この「お+和語」、「ご+漢語」というルールは、かなりしっかりしたもの
なのですが、ルールがあるところには、例外も必ず存在する・・のでしょうか。
外国人を悩ませるものもあります。

例えば、「誕生」という語。
「誕生」はルールに従えば、「ご誕生」なのですが、「お誕生日」のように、
私たち日本人は「お」も使います。
他にも、「時間」は漢語なのですが、「ご時間」ではなく、「お時間」と
言います。

どうしてこのような「ゆれ」が生じているのか・・という理由は、
「漢語と和語の区別が簡単につかない(もしくは、意識しない日本人が
増えてきた)」とか、『「お」の持つやわらかい語感の方が「『ご」の持つ
かたい語感よりも好まれるようになってきている』とか、色々ありますが、
どうなのでしょうか。

例外もある、ということも理解しながら、自分の「お」と「ご」の使い分けが
ルールに沿っているか考えてみると、面白いかもしれません。


◆◇◆ 次回(12/14)、予告 ◆◇◆
日本語を勉強する外国人が「?」と思う日本語はたくさんありますが、
次の日本語も彼らにとっては「???」です。

A)私は彼女と結婚することにしました
B)私は彼女と結婚することになりました

さて、皆さん。このA)の文とB)の文、どう違うのでしょうか?

答えは、来週月曜日に。

→ルネサンス日本語学院の法人向け日本語研修はこちら