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教室の扉を開けると、そこには・・・

暑いですね~。冷蔵庫の中で暮らしたい気分です。

さて、最近のブログは「言葉」に関する記事が続いたように思うので、
今日はちょっと違う角度からのものを・・・。

日本語教師になってもう20年になりますが、
たくさんの学習者に出会いました。
その中でも、大変印象的だった二人の学習者のエピソードをご紹介します。

エピソード1】 教室の扉をあけると、そこには・・・・
日本語教師になったばかりの頃です。
あるプライベートレッスンで、いつものように教室の扉あけると、
そこには・・・

忍者2

忍者が立っていました!!!
(画像はイメージですが、まさにこんな格好で・・・)
あまりの衝撃に声も出ず、固まる私。
そんな私にお構いなしに「先生、こんにちは~♫」と刀を振り回す
アメリカ人のJさん。

Jさんは忍者が好きで、
忍者の修行に日本に来た(そんなのどこでやっているんでしょうか?)のは
知っていましたが、まさかの展開でした。
彼は家からこの格好で来たのでしょうか・・・。

皆さん、想像してみてください。
教室で忍者」と二人っきりで日本語を勉強している場面を。
忍者が真面目に『先生、「~することにする」と「~することになる」は
どう違うのですか」などと質問してくるのです・・・。
後にも、先にも忍者」に日本語を教えたのはこの時だけです
おまけに、授業後には、Jさんに手裏剣や刀の使い方、忍者のポーズを
練習させられました・・。
(忍者の修行が終わって、帰国する時に、忍者の格好をしたJさんのブロマイド(サイン付き)を「先生、感謝の気持ちです」とくれました!)


エピソード2】「できない」とは言わせません

これも、あるプライベートレッスンでのことです。
私から見ると、もう「おばあさん」といってもいい年代の方に
日本語を教えていたのですが、
この方は韓国の梨花女子大学で教授をしていた方で、
できない」ということはありません!「やらない」だけです!』
色々なことにチャレンジする素敵な方でした。

ですから、授業の時に私が「私は ●●が できません。」なんてことを言うと、
次のレッスンが大変なことに・・・。

ある日、教室に入ると机の上に・・・
編み物

編み物セット一式が用意されていました・・・。
(写真はイメージですが、本当に全てのセット一式ありました)。
「先生は先週、編み物ができないと言っていましたが、
できないのではなく、やらないだけです!さあ、私が教えますから、
今から練習しましょう!!」と強制的に練習開始です・・・。
(もちろん、日本語の授業もしましたよ)
しかも、宿題まで出されて・・・。

彼女のおかげで、私は「編み物」も、「刺繍」も、「ビーズ細工」も
できるようになりました。
そして、何より
『「
やろう!」と思えば、「できるんだ」!』というとても大切なこと

教わりました。

二人とも、大変珍しい(?)タイプの学習者でしたが、
今までも、そして、これからも決して忘れることのできない学習者です。

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