現役日本語教師の日本語豆知識

カタカナ言葉は難しい?!

公開日:2015.05.13 更新日:2023.04.26

日本語を勉強する外国人にとって難しい日本語の一つが「カタカナ言葉」です。

ある日、作文の添削をしていた時のことです。

「わたしは あさ コールンブリッスを たべました。」

・・・・。
「コールンブリッス????」
それはいったいどんな食べ物???

皆さんはこの「コールンブリッス」って何だと思いますか?

実は、これ、
コーンフレーク
のことです。

日本語を勉強し始めたばかりの学習者の作文には、こういう「それは何??」と
添削の手が止まってしまうような「カタカナ言葉」がたくさんでてきます。

私たち日本人は外来語(カタカナ言葉)について
「元々外国語たっだのだから、外国人にとってわかりやすい言葉でしょう?」
と思うかもしれません。

しかし、外国人にとってこの「カタカナ言葉」は
「完全未知の外国語(日本語)」なのです。
なぜ、難しいかというと、
・元々の発音と日本語の発音が違う
・日本語として使われている時の意味が元々の言葉と違う
・和製のものが多い
という理由が主なものです。

ですから、「カタカナ言葉は外国人にとって難しい!!」
というのが本当のところなのです。

◆◇◆ クイズ ◆◇◆
学習者たちが書いたカタカナ言葉。何のことだかわかりますか?
①チャカレート ②ブース ③トアル ④サーカ
答えは、金曜日に・・・。

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この記事の監修者

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松田 良子 Ryoko Matsuda

ルネサンス日本語学院 日本語教師養成講座講師

《資格》日本語教師養成課程修了・日本語教育能力検定試験合格

《経歴》日本語教師養成講座を修了後、約30年に渡り、大使館、留学生、インターナショナルスクール、企業などで日本語教育に従事。また、(社)国際日本語普及協会の「地域日本語教育コーディネーター研修」修了後は、地域の日本語教育、ボランティア支援や教育委員会日本語研修プログラム、NHK文化センター、一部上場企業などへの日本語教育コーディネイトや日本語教師養成に携わり、日本語教育総合支援など多方面で活躍中。

《専門分野》就労者・生活者・年少者に対する日本語教育。

《監修者からのコメント》

日本語教師の勉強は、「知識」だけでも、「技術」だけでもだめです。 両方揃って初めて「学習者」という同乗者が安心して授業を受けられます。単なる知識の講座ではなく、皆さんより少し先を歩く私たち現役日本語教師が考え、悩み、苦労してたどり着いた答えを多く取り入れた「現場目線」を意識しています。
私自身、国語教師を目指し、日本語の文法にも自信があったにもかかわらず、「こんにちは。」の使い方を外国人に教えられなかった…というショックから、「日本語」に興味を持ち、日本語教師になりました。日本語教育業界は、わかりやすそうでわかりにくいですから、この業界の専門知識のある人に相談することがおすすめです。ぜひお気軽にお問い合わせください。