大阪校ブログ
授業の作り方は人によってさまざま 〜絵カード・レアリア・パワーポイントを使った工夫〜
2025.10.01
日本語教師の面白さのひとつは、授業の作り方に「正解」がないこと。
同じ「買い物」というテーマでも、ある先生は絵カードを使い、また別の先生はレアリア(実物教材)を使い、さらに別の先生はパワーポイントを駆使して授業を組み立てます。今日は、代表的な工夫を3つご紹介します。
絵カードを自作して活用する授業
絵カードは日本語教育の定番教材。市販のカードもありますが、自分で描いたり、ネット(「いらすとや」など)から画像を工夫して取り込んで自作する先生も多いです。
例えば、「動詞の導入」のときに「食べる」「走る」「掃除する」などのイラストカードを使えば、言葉を使わずに意味を伝えられます。
自作のメリットは、学習者の母語やレベルに合わせてカスタマイズできること。初級クラスと中級クラスでは絵の抽象度を変えるなどの工夫も可能です。
レアリアをふんだんに使う授業
「レアリア」とは、実際に存在するものを教材に使う方法です。
たとえば「買い物」の授業で、本物のスーパーのチラシやレシート、食品パッケージを持ち込むと、学習者の反応は一気にリアルになります。
また、「道案内」なら地図アプリのプリントアウトを使用、「服を買う」なら洋服タグやショップ袋を用意するなど、教室の中で"生活感"を再現できるのが強みです。
学習者は「勉強している」というより、「実際に使える日本語を練習している」という感覚になり、モチベーションも高まります。
パワーポイントだけで完結する授業
最近では、パワーポイントだけで授業を構成する先生も増えています。
アニメーション機能を使って、1つずつ語彙を提示したり、例文を段階的に表示したりすると、学習者の理解度に合わせて進められます。
また、動画や音声を埋め込めば、リスニング教材もスムーズに提示可能。
さらに、オンライン授業との相性が抜群で、画面共有だけで授業が完結します。
デジタル教材のメリットは、視覚的にわかりやすく、準備物が少ないこと。一方で、機材トラブルに備えて「紙の補助教材」もあると安心です。
まとめ:あなたらしい授業スタイルを
授業の作り方に「正解」はありません。
-
手作り感あふれる 絵カード中心
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日常に直結する レアリア中心
-
ICTを駆使した パワーポイント中心
どの方法も魅力的で、学習者の反応もそれぞれ違います。
大切なのは、「自分らしい授業スタイル」を模索しながら、学習者にとってわかりやすい授業を目指すことです。
日本語教師養成講座では、こうした授業作りを実際に体験し、模擬授業を通して自分に合ったスタイルを見つけていきます。
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