大阪校ブログ
外国人が日本語でつまずきやすいポイント5選
2025.06.27
~「は/が」だけじゃない!?教える前に知っておきたい日本語の難所~
こんにちは。
今回は、日本語を学ぶ外国人がよくつまずく「日本語のポイント」を5つご紹介します。
これから教える側になる私たちにとって、"日本語の当たり前"を疑う視点はとても大切です。
1. 「は」と「が」の使い分け
日本語教育の代表的な難関です。
例)「これはペンです」と「これがペンです」は、何が違うの?と聞かれたことのある方も多いのではないでしょうか。
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「は」はテーマ提示(=何について話すか)
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「が」は主語提示や対比、発見などのニュアンス
この微妙な使い分けは、母語にない概念なので、丁寧な説明や実例の積み重ねが必要です。
2. 助詞の使い方(「に/で/を」など)
助詞は、日本語の"接着剤"のような存在ですが、使い方を誤ると文の意味が伝わりません。
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「東京に行きます」と「東京で行きます」
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「りんごを食べます」と「りんごが食べます」
このような例で、意味の変化を視覚化・体感させる指導が求められます。
3. 漢字の読み書き
特に漢字圏以外の学習者にとっては大きなハードル。
読み方が複数ある熟語(例:「生」=せい、しょう、いき...)や、部首・音訓の違いも難解です。
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意味の理解だけでなく「記憶の負担」が重い
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一文字に意味があるため、誤用すると誤解を生みやすい
☆補足:漢字の学習では、学習者の母語背景によってアプローチを変える必要があると実感しました。
4. 敬語・丁寧表現
「言葉のレベルが違いすぎてわからない」と戸惑う学習者も多い分野。
特に、ビジネス日本語や接客で使われる敬語は、文法・語彙・ニュアンスの総合力が求められます。
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「言う」→「おっしゃる」「申し上げる」「申す」など
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どの場面で誰に使うのか、文化的背景と合わせて説明する必要があります。
5. 曖昧な表現・言わない表現
日本語は、はっきり言わないことが多く、"行間を読む"文化があります。
例:
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「ちょっと難しいですね」(=断っている)
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「それはどうでしょうか...」(=否定している)
こうした間接的な言い回しや、曖昧表現の多さは、文化的な理解とともに伝えていく必要があります。
まとめ:教えるためには「自分が気づく」ことから
これらのポイントは、私たち日本語話者にとっては当たり前でも、外国人にとっては「なぜ?」の連続です。
教える立場になって初めて、「自分が無意識に使っていた日本語のしくみ」に気づくことができます。
日本語教師として、学習者の「つまずき」を見落とさず、やさしく、でも的確に伝えていけるよう、これからも学びを深めていきたいですね!
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