大阪校ブログ
これだけは押さえたい! 授業で役立つ文法用語5選
2025.08.07
~「用言」「活用」「助詞」...教える立場なら知っておきたい基本~
日本語を話せる=日本語を教えられる、とは限りません。
特に初級レベルを担当する日本語教師にとっては、基本文法の用語をしっかり理解していることがとても重要です。
今回は、授業準備や教案作成にも役立つ、最低限おさえておきたい文法用語5つを紹介します!
① 用言(ようげん)
「用言」は、文の中で述語(動詞・形容詞・形容動詞)になる言葉の総称です。
たとえば:
-
動詞:食べる、行く、走る
-
形容詞:楽しい、寒い、赤い
-
形容動詞:静かだ、きれいだ、元気だ
ポイント:
用言は活用します。つまり、文の中で形を変える性質があります。
「食べる → 食べます」「楽しい → 楽しかった」など、学習者が混乱しやすい部分なので、用言の種類とその活用パターンは押さえておきましょう。
② 活用(かつよう)
「活用」とは、言葉の形が文法的な働きによって変化すること。
たとえば:
-
動詞「書く」→ 書かない/書きます/書けば/書こう など
-
形容詞「高い」→ 高く/高かった/高ければ など
ポイント:
活用形を説明する際は、「基本形」や「ます形」「て形」などの活用の呼び方を知っておくと便利です。
③ 助詞(じょし)
「助詞」とは、言葉と文をつなげたり、文の意味を補足する言葉です。
たとえば:
-
「が」「を」「に」「で」「へ」「と」「の」「から」「まで」など
ポイント:
助詞は、機能が似ていても使い方が異なるため、学習者がつまずきやすい文法ポイントです。
例:
「に」と「へ」→ どちらも「行く」とよく使うが、微妙にニュアンスが違う
「が」と「は」→ 主語を表すが、文の焦点や話題が変わる
授業では、例文やイラストなどを使って丁寧に説明するのがカギです。
④ 自動詞・他動詞(じどうし/たどうし)
自動詞は「自分で動作が完結する動詞」、
他動詞は「目的語を必要とする動詞」です。
例:
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自動詞:ドアが開きます。
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他動詞:ドアを開けます。
ポイント:
この違いを理解していないと、学習者が「を」や「が」を間違えやすくなります。
授業ではペアで紹介すると覚えやすいです。
⑤ テ形(てけい)
動詞を「〜て」または「〜で」に変えた形。
会話や文のつなぎ目でよく使われます。
たとえば:
-
行く → 行って
-
飲む → 飲んで
-
書く → 書いて
ポイント:
テ形は文法の基本中の基本で、「〜てください」「〜てもいいですか」「〜てから」など、さまざまな文型の土台になります。
活用パターンを音で覚えたり、チャンツや歌を使うと、楽しく定着しやすくなります♪
◆ おわりに:文法用語は"教える道具"!
文法用語は難しそうに感じるかもしれませんが、教師が理解していることで、学習者にわかりやすく伝えるための道具になります。
すべてを一度に覚える必要はありません。
「授業で出てきた文法に関係する用語」から、少しずつ学んでいけば大丈夫。
これから日本語教師を目指す方や、現場で悩んでいる方にとって、
「文法用語って実はおもしろいかも」と思えるきっかけになればうれしいです!
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